福島の自分の家の墓掃除をした時、邪魔になる柿の枝を少し落としました。
落とした枝に柿の実が付いていたのでもったいないから仙台の自宅に持ち帰り柿渋を作ることにしました。
子供の頃の方法です。
方法は簡単、つぶしてバケツに入れておくだけです。
①柿をつぶします。
角材の上に柿の実を置き、片手かけやでつぶすんです。つぶすとき斜め方向から打ちおろしつぶれた柿片がビニール袋の中に入るようにするのがコツです。
(準備するものは、バケツと角材と片手かけやとビニール袋です)尚、この角材は昨年も柿をつぶすのに使ったため柿渋で茶色に色づいています。
②バケツに入れる。水をわずかに加える。
砕いた柿をバケツに入れ、底に押し付けて表面があまり出ない様ほんのわずか水を入れておきます。
③放置、1週間で完成
ビニール袋等を活用し蓋をしておきます。一週間もすれば完成です。
余談ですが、蓋に使ったビニール袋は、鶏糞(15㌔200円弱)が入っていた袋です。そのままですとさすがに匂いますので水で表と中を簡単に洗いました。洗った水は庭の畑に・・。無駄がありません。
以上です。
④保管
早めに布でこして水分だけを瓶詰しておけば「柿渋」として長く使えるはずです。
追加;私にとって柿渋は心の故郷です。
1 物を大切に使う気持ちの象徴です。
子供の頃、自分で柿渋を作って、真新しい魚網に塗ったことを思い出しながらこの柿渋を作りました。
親から何かを買ってもらうなんていうのは盆と正月位。
今の季節、川で魚をとる網を買ってもらったんです。嬉しくて嬉しくてたまりません。
しかし、すぐは使いません。すぐ網が駄目になってしまうからなんです。
そんなとき、この柿渋を自分達で作って塗ったんです。柿をつぶした時の柿の香りやベタベタ感、乾かした後の、バリバリ感、最初に使う時、何とも言えないワクワク感・・・。
網は子供にとって宝物、丁寧に使います。使った後も水洗いして干しておきます。
2 父親との会話の象徴です。
今回使った柿は、「ハチヤ」と言う種類です。干し柿用です。子供の頃、父から接ぎ木の仕方を教わった木です。
台木は、豆柿です。穂木の切り方、台木の切り方、穂木と台木の合わせ方、乾燥防止の処理の仕方・・・。40~50年前のこと全部覚えています。
豆柿は渋柿です。干して食べたかもしれませんが、柿渋を取るには最適のようです。番傘などに塗ったんだと思います。番傘から布製のコウモリになるとこの柿渋の用途も限られてきました。食用としては豆柿よりも「ハチヤ」や「ダイダイマル」と言った品種が好まれ、それらに切り替えていった時期でもあります。
これらの柿、今や放射能に汚染されている可能性が高いため食べる気にはなれません。
ところで、柿渋にも放射能が・・・?